ニュース情報、売り場動向
2016.08.26.金

業界ニュースまとめ読み〜8月号〜

みなさんこんにちは。
このコーナーでは業界関連の旬なニュースをいくつかピックアップし、私ミスターDの私的な見解をコメントしていきます。

 

【ドラッグストア】

共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」でツルハホールディングスと提携

http://corp.rakuten.co.jp/news/update/2016/0120_01.html

ツルハホールディングスで楽天ポイントサービス、開始

http://ryutsuu.biz/topix/i080816.html/

今年1月にニュースがリリースされていた「ツルハで楽天ポイント」サービスがいよいよ開始。
ウエルシアのTポイントに続き、ドラッグ大手での共通ポイント導入は2番目。
もともとのWAONポイントも貯まるとはいえ、「集客」のためにECサイトである楽天のポイントを導入するのはかなりの冒険である。ポイントだけ貯められてリピートされない、もしくは楽天で貯めたポイントを店舗で使われて店舗には還元されないなどのリスクが考えられる。
リスクも含めた苦しい決断を集客と天秤にかけて断行したことは素晴らしいが、果たして吉と出るかどうか。それほどまでに小売店への集客施策は大きな課題となっている。

 

【注目ニュース】

「ポケモンGO」、5つのギネス世界記録に認定

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160816-OYT1T50132.html

レアポケモン出現で観光客をゲット 被災4県が振興計画

http://www.asahi.com/articles/ASJ8B3C5KJ8BULFA009.html

マクドナルドがポケモンGOとのコラボ

http://japanese.engadget.com/2016/07/22/go-2900/

この夏のビッグニュースといえば、やはりポケモンGO。もちろん私もプレイした。
ポケモンどころかスマホゲームもろくにやったことがなかったのだが、先行リリースされたアメリカで大ヒットというニュースを既に聞いていたので、百聞は一見にしかず、このビッグウェーブはどんなもんかという好奇心ではじめたところ、お恥ずかしながら見事にハマってしまった。
夏季休暇のうち3日間はポケモンに費やしましたよ。「リザードン」というレアポケモンをGETすることを夏休みの宿題にした私は、元となるポケモン「ヒトカゲ」がよく採れると言われる「大和ゆとりの森」へと足を運んだ(この原稿も実はゆとりの森の木陰で書いてます笑)。
そこには異様な光景があった。普段はそこまで人気がなさそうな田舎の公園の、おそらくヒトカゲの出現ポイントと見られる場所に大勢のポケモントレーナーがスマホ片手に密集していたのだ。
驚いたのは、子供連れの親子から私のようなおっさんソロプレーヤー、若いカップル、ひいては老夫婦にいたるまで、まさに老若男女がポケモンに魅せられて集っていたのだ。その中に、いままで「大和ゆとりの森」へ来たことがある人はおそらく一割にも満たないだろう。スマホゲームすら初めてかも知れない。こんな異様な状況が、たかがスマホアプリひとつの影響で世界各地で同時多発しているのだ。

これは恐ろしいことだと感じた。
未だかつて、ここまで「人を移動させ」「特定の場所に集める」ことを成し遂げたアプリはないだろう。
小売店や飲食店、観光地が常に頭を悩ませている「集客」を、無料アプリでいとも簡単に成し遂げてしまったのだ。
事実、私もジムバトルを目的に5年ぶりぐらいにマクドナルドを訪れた。しかも、常にアプリを立ち上げていないと移動距離がカウントされず、ポケモンも現れないためアクティブ率が非常に高い。
「課金をヘルシーな水準にとどめたい」とのポリシーから、課金・広告収益への踏み込みは最小限にとどめられているが、これほどまでに多くのユーザーが可処分時間を割いている以上、販促ビジネスの可能性は無限大である。

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【位置情報サービス】

凸版印刷、新集客サービス「ココチラ」開発

http://news.mynavi.jp/news/2016/08/16/091/

人気の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」に、位置情報を利用したプッシュ広告サービスをリリース。
ショッピングモールなどを回遊中に、現在地の店舗のお買い得情報などがスマホに通知される。
非常に有効なサービスだが、ポケモンGOの影響は免れない。店舗を回遊している時、ユーザーが立ち上げているのはシュフーではなくポケモンなのだ。ポケストップを回っている時、ポケモンが現れた時、チラシ情報のプッシュ通知を優先するかというと、ポケモンユーザーのほとんどが無視するだろう。
逆に、ポケモン上に店舗情報が通知されれば、開封率はすさまじいことになる。今後ポケモン社・ナイアンティック社がどこまで広告に踏み込むかは未知数だが、位置情報ゲームがここまでのアクティブ率を叩きだしてしまうと、広告サービス事業者としては戦々恐々だろう。

 

自動販売機とスマートフォンを連動させたポイントサービス「サントリー GREEN+(グリーンプラス)」を開発

http://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF0437.html

こちらも位置情報を利用したアプリサービス。
サントリーの自販機でトクホ飲料を購入するとポイントが貯まり、さらに歩くとポイントが貯まる。溜まったポイントは自販機で使用できる。非常に良いサービスだ。
ただ、バックグラウンドで歩行距離をカウントしてくれるならまだしも、アプリをアクティブにしないといけないのであれば、やはりポケモンを差し置いてアプリを立ち上げて歩く、という状況は考えづらい。
ポケモンヘビーユーザーとしては、いっそのことすべての位置情報販促サービスをポケモンに統合して欲しいものだ。

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