

今回もたまたま気になるニュースがあったのでご紹介します。
日経MJ 2022/6/29
最後の一押しは電子看板
棚との距離で広告変化、購入促す トライアル、AI使いレコメンド
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62114650Y2A620C2H24A00/
記事によると、香りにこだわったアイスコーヒーをカートに入れると、
カートの画面に一見関連がなさそうな赤ワインがオススメとして現れる。
オススメの理由は「豊かな香り」という共通の特徴。
レコメンドを受けた来店客からは「潜在的にほしかったものに気づくことができた」との声も。
リテールAI研究会が行った実証実験では購買が2倍になった事例もあるとのこと。
来店者が気づいていない潜在ニーズをレコメンドで認知させ、
非計画購買を促進する手法はPOPだけでなく、AmazonやゾゾタウンなどのECサイトでも
標準搭載されているマーケティング手法です。
ここで重要なのは実は「オススメの理由」です。
例えばキャンプをしたくてタープを買ったときに「タープポールがよく一緒に買われています」
と言われると納得感が強いのですが、「十割蕎麦がよく一緒に買われています」
というレコメンドをされた場合、「なんで???」ということが気になってしまって、
「よし、タープと一緒に蕎麦を買おう!」とはならないと思います。
この実験の際、コーヒーと一緒にワインもどうですか、というレコメンドに香りという理由が
あったかかどうかまでは記事内に明記されていませんが、イメージ画像を見るとどうやら
細かい理由はなく、単に商品がポップアップされるだけのように見えます。
コーヒーとワイン、両方好きな人なら「香り」という理由がポン!と想起されると思いますが、
そうではない人には「なんでワイン?」となってしまい、せっかくのデータがマーケティングに
生かされないケースも生じてしまいます。
データによる併買レコメンドを行う際に、最も重要なのは「オススメの理由」なのです。
以前、青汁の併買データをIDPOSで調べた際に、異常なくらいの頻度で「カフェインレスコーヒー」
が一緒に買われていることがわかりました。
しかし、データでは明らかな相関関係があるものの、「どういう理由で青汁とカフェインレスコーヒーを
一緒に買っているのか」がわからず、首を捻ったことがあります。
その時は「健康志向が高い人が、朝は青汁を飲み、夜はカフェインレスコーヒーを飲んでるのでは」
などと想像してレコメンドPOPを作ったのですが、
実際に買った人に「なんでこの2つを一緒に買ったのでしょうか?」とヒアリングしてみない限り、
本当のところはわかりません。
このように、データに基づいたレコメンドPOPは有効であるものの、
インサイトを刺激する「オススメの理由」が明確に訴求できなければ、
その効果は半減してしまうと思われます。
個人的には、併買率が異常に高いけど関連性が直感的にわかりづらい商品に関しては、
ポイントなどを提供する見返りに「どうして一緒に買ったのかを教えて下さい」
というアンケートに答えてもらい、データベースに貯めていってその理由をひとこと添えるだけで、
さらに非計画購買率を上げることができると思っています。
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